堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE :限りない想像力

堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE
PLAY! MUSEUM (東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟) 
2025/1月/2日→2025/ 4/6日
https://play2020.jp/article/seiichi_horiuchi/

2025年1月31日 訪問
”ぐるんぱのようちえん”は子どものお気に入りの絵本で
何度もせがまれてページをめくった。
子どもにとっては、大きなビスケットにクツの遊び場、
ゾウの鼻をすべり台にして、そこからプールにドボンというのは
とても魅力的に映ったのだと思う。
まさに堀内さんの言葉

“限りない想像力を持つ子どもたちが楽しむ絵本を描きたい”
そのものだと思った。

本展は堀内誠一(1932~1987)を三つのF「FASHION」「FANTASY」「FUTURE」
に分けて迫るというもの。
「FASHION」は堀内さんが創刊から49号までアートディレクションを行った

雑誌ananを紐解く。
「FANTASY」は堀内さんの絵本の世界を体験。
「FUTURE」は100人が選んだ「私の好きな堀内さん」。
三つともカラーが異なり、会場自体はそれほど大きくはないものの
三つの別の展覧会を見ているようだった。
実際、堀内さんの活動は幅が広く多彩で、
本当に同一人物が手がけた作品とは信じられず、
三人の別の人の展覧会と言われても信じてしまいそうだった。

ただ、堀内さんの絵本の世界一つとっても
絵のタッチや色調、画材も様々で、
こちらも同じ人が手がけたとは思えないような多彩な作品が沢山あった。
”てがみのえほん”に至っては、絵本や童話の世界の様々なキャラクターたちが

手紙をくれるという設定なのだけど、はじめ見た時は別々の人が描いた絵なのかと思っていたら、
全て堀内さんが描いたものだというから驚いた。

絵本の展示空間は、どんな堀内さんの絵本に出会えるのかというドキドキ感と
大写しされた絵本の世界、堀内さんの原画の世界、様々に楽しむことができた。
やはり原画を見ることができるというのはとても貴重で、
絵本にすると失われてしまう、描かれた画材の質感や絵のタッチを細かに見ることができ、
絵として鑑賞して楽しむことができた。
欲を言えば、原画の雰囲気そのままの絵本があったらなぁと思ってしまう。

全体を見て、堀内さんという人はとても不思議な人だと思った。
ananのような、20代の元気な女の子が憧れるような雑誌を世に送り込んだかと思えば、
“ぐるんぱのようちえん”のように、子どもたちを魔法の絵本で夢中にさせる。

二つの世界にはとても距離があるように思えるのだけど、
どちらも堀内さんの限りない想像力が創り上げ、人々に見させてくれた夢の世界。
堀内さんはこれらの世界をどのように考えていたのだろうか。
もっと堀内さんについて知りたいと思ったけど、
展示にはほとんど堀内さんの言葉が出てこず、周囲の人が語る堀内像はイメージできたけど
直接本人の考えを知ることできなかったのは残念だった。