両大戦間のモダニズム 1918-1939:100年経っても変わらないこと

両大戦間のモダニズム 1918-1939
町田市立国際版画美術館(東京都町田市原町田4-28-1)
2024/9/14→2024/12/1
https://hanga-museum.jp/exhibition/schedule/2024-561

2024年11月8日(金)訪問
“両大戦間のモダニズム”というタイトルと、アールデコのファッションに身を包んだ
美しいけど、どこか儚げな女性を描いたポスターに惹かれて展覧会に足を運ぶ。

本展は、第一次世界大戦後の好景気に沸くアメリカやフランスの華やかな時代を写す一方、
戦争の惨禍を深く刻んだ作品や、享楽的な世界への皮肉や近代化に対する不安を描いた作品など
対照的な世界が広がっていた。

当たり前だけど、版画美術館とあって全て版画の作品だった。
ただ、言われなければそれらが全て版画とは分からないくらい様々な描かれ方をしていて、
版画の幅の広さを感じた。
当時のパリの高級ファッション雑誌<ガゼット・デュ・ボン・トン>は
ポショワールという手作業で彩色する技法が用いられていて、
100年という歳月を全く感じさせない美しさだった。
また、そこに描かれていた女性のファッションは現代のファッション誌に登場しても
全く違和感がなく、時代の流れを感じさせなかった。
ただ、<ガゼット・デュ・ボン・トン>のような高級雑誌よりも
機械印刷の廉価な雑誌の方が、多くの人に行き渡ったという話は面白いと思った。

戦争に対する恐れ、不安、嫌悪感を表現した作品も多くあった。
100年経ってもいまだ人間同士が傷つけ合う戦争を行なっていること
いま行われている戦争の後も、きっと同じような絵が描かれることを思うと、
人間に進歩が見られないことに残念な気持ちになった。
美しいファッションで優美な世界を築く文化、恐ろしい兵器でお互いを傷つけ合う戦争文化。
時間が流れても、人間の本質は変わらないということを実感した展覧会だった。