
ル・コルビュジエ 諸芸術の綜合1930-1965
パナソニック汐留美術館
2025/1/11→2025/3/23
https://panasonic.co.jp/ew/museum/exhibition/25/250111/
2025年1月17日(金)訪問
近代建築の巨匠、ル・コルビュジエ(1887-1965)。
日本でもル・コルビュジエが設計し、1959年に開館した上野の国立西洋美術館が
2016年に世界遺産に登録されるなど、その名は国内でも認知度が高い。
私もル・コルビュジエ設計の建物を実際に見たくて、
フランスのロンシャンの礼拝堂やマルセイユのユニテ・ダビタシオンを訪れたりしたけど、
ル・コルビュジの絵画や彫刻についてはほとんど目を向けたことがなかった。
今回の展覧会は、1930年以降にル・コルビュジエが手がけた
絵画、彫刻、素描、タペストリーを展示し、ル・コルビュジエの後期の芸術観に迫るというもの。
ただ正直に言うと、自分がどれほどその”芸術観”を理解できたかというと・・・
ル・コルビュジエの言葉が難解なように、
展示説明が自分にとっては難しく、中々頭に入ってこず
途中からはル・コルビュジエが制作したものを、ただじっと鑑賞することにしてみた。
ル・コルビュジエの絵画は、描いている対象物がはっきりと分かるものもあれば
一見これは何が描かれているのだろうと首を傾げてしまうものもあったが、
よくよく見ると女性が描かれていたり、船が描かれていたり。
色んなモチーフが絡み合って描かれているものがいくつもあり、
これは何だろうと謎解きをしているようで面白かった。
芸術家の芸術観や作品を理解するというの中々難しく
難解に考えがちで、特に抽象画や抽象的な作品を今まで敬遠していたけど、
これは何だろう、ここが面白い!と単純に見入るだけでもいいのではないかと
ル・コルビュジエの描くものを見ていて思った。
作者は何かを意図して作品を制作するのだろうけど
受け手がそれを正確に理解して、鑑賞するとは限らないのだと思う。
また、展覧会のキュレーターが見せたい部分や提示したいストーリーもあるのだろうけど
どう解釈するか、どう面白いと思うかは、鑑賞者の好き好きで良いのではないだろうか。
展示されている作品数はそれほど多くないものの、
よく出てくるモチーフとして“女性”、“手”、“雄牛”などがあった。
特に気になったのが、“手”。
あの絵の中にも、この彫刻の中にも“手”。
そしてよくよく思い出してみると、
インド、チャンディガールにル・コルビュジエ設計で造られた記念碑の
大きな丸みのある、優しげな“手”。(完成したのはル・コルビュジエの没後1986年)
この手は”受け取り、与える手”だという。
ル・コルビュジエが様々に描き、創り上げた手には
何を受け取り、何を与えることを意味していたのだろう。
それを考えるのも謎解きのようで面白かった。



